• smo inc

パーパス起点でお店のあり方を考察する


「世界の衛生・現境・球に貢献する」をパーパスに掲げているサラヤ株式会社。そのサラヤの「健康」軸での主力商品であるカロリーゼロの自然派甘味料「ラカント」を使った低糖質の食事や飲み物を提供するコンセプトショップ「神宮前らかん・果」が3周年を迎えるにあたって、取締役でありコミュニケーション本部 本部長の代島裕世氏にその軌跡をお聞きしました。

(インタビュー:SMO 青山 永)


 



青山:サラヤさんは、世界の「衛生・環境・健康」に貢献することを理念とし、時代に先駆けてSDGsを企業活動に取り入れている環境ブランドです。その道のりはどのようなものだったのでしょうか?


代島さん:今でこそサラヤはSDGsを推進している会社と言われていますが、最初は今年で50周年になるヤシノミ洗剤。この製品がサラヤを20世紀から21世紀に橋渡ししてくれました。50年前は不油系合成洗剤による河川の汚染が進んで社会問題となり、環境への負担がない植物系食器用洗剤としてヤシノミ洗剤を発売したのです。しかし、21世紀に入って、労働環境や原料調達が環境破壊を行なっていないかを問われるようになり、事実調査していく中で、環境に良いと長く売ってきたヤシノミ洗剤が、実はその原料調達の段階でオランウータンやボルネオゾウを苦しめている存在だということがわかったのです。

ボルネオゾウの救出活動や、日本で初めてRSPO(持続可能なパームオイルのための国際会議)への参加など、私たちがこれからやらなきゃいけないことが見えたーこれがサラヤが変化したきっかけです。サラヤは21世紀も存続するために、会社の在り方を考え直す必要に迫られました。


青山:20世紀に作った製品が21世紀にブランディングされる時、パーパスをもう一度見直す機会となったわけですね。


代島さん:サラヤは問題解決に奔走します。RSPOというサステナブルラベルの国際NGOに日本から初めてサラヤが直接参加して、2010年日本で最初にRSPO認証を取った製品を出しました。さらにボルネオ保全トラストというNGO設立に参加し、2007年からヤシノミ洗剤等の売り上げの1%をボルネオ保全トラストに寄付して支援する活動を継続し、ヤシノミ洗剤は生き残ってきたわけです。

そんな中2009年、新型インフルエンザで人類史上初の世界的パンデミックが起きて、公益財団法人日本ユニセフ協会が「世界手洗いの日プロジェクト」を推進しました。サラヤはもともと「手を洗うことで戦後日本を復興しよう」と1952年に創業した公衆衛生の会社なので、手洗いを本業としている私たちもこれをサポートしました。

そしてその後の独自の支援プロジェクト、ウガンダの子どもたちに石けんを使った正しい手洗いを普及する「100万人の手洗いプロジェクト」につながります。現地視察に入ってみるとウガンダは農業立国でアルコールを作る原料があり、アルコール消毒剤の技術を日本から移転すれば、製造国となってアフリカに供給できるのではないかーそこでウガンダでソーシャルビジネスを始めて、現在ウガンダでは「SARAYA」がアルコール消毒剤の代名詞とな

るまでになっています。ビジネスとチャリティーを同時に展開する、それがSARAYAのやり方になりました。


青山:サラヤさんの環境問題への取り組みはボルネオ保全トラスト、衛生問題はアフリカでの取り組みがあり、そして健康問題への解決策としてラカントがあるわけですね。


代島さん:ラカントを作ったのは創業者が糖尿病を患ったのがきっかけです。創業者は人工甘味料を摂りたくなかったんです。世界中で糖尿病人口が著しく増えるなか、古来より漢方として用いられてきた羅漢果に含まれる高甘味度エキスに注目しました。それまで石鹸洗剤やうがい薬を作っていた化学分野の研究者が創業者から特命を受けて研究し、ラカントが誕生します。当初は価格が高すぎて全く売れませんでしたが、1998年頃から病院の栄養指導

で美味しく安心して続けられるカロリーゼロの自然派甘味料というプロモーションを始め、日本糖尿病学会や協会(糖尿病患者会)とのお付き合いも始まり、ゆっくりとラカントが伸びていきました。次に転機が来たのが今の低糖質ブームです。健康と美容のための糖質制限が一般化して、ラカントはさらに売り上げが伸びます。そんな中でラカントが国民的甘味料になるために、食体験が出来てメディアにもなる店舗を出そうというのが「神宮前 らかん・果」の始まりです。

製品の量販的なパッケージイメージを、落ち着いた店舗の内装にどこまで折衷して持ち込めるのか沢山議論しました。この店舗でしか買えないオリジナルデザインのラカントS顆粒300gを作ったりしながら、ブランドとは何かを学ばせていただきました。





青山:「ラカントでウェルビーイングを提供する」というコンセプトに全員が腹落ちしているので、どういうものを提供したらいいのかをPR含めてブレずに共有できているから、ブランド維持もしっかりできていますね。

2019年の秋、コロナになる前のギリギリのタイミングに、このプロジェクトチームのメンバー全員で、原材料である羅漢果の収穫を見学しに中国の桂林にも行きましたね。


代島さん:2018年11月に開店して徐々に売り上げが伸びていくのですが、サービスや料理長が定まらず売り上げが伸び悩んでしまいました。この時期に桂林に行きました。パーパスという視点でいえば、らかん・果という店舗に関わるチームメンバー全員が、険しい山岳地帯での羅漢果の収穫を体験し、さらに高甘味度エキスの抽出・精製という大変労力のかかる工程を学んだとで、ラカントが他の甘味料とは全く異なる存在なのかを理解しました。そこからまた売り上げが伸びます。

ところがご存知の通り、コロナ禍で休業します。夜の営業時間短縮や席の間引き等、売り上げが伸びる可能性を削がれてはいましたが、アフターコロナを早い段階で見据えてデリバリー、テイクアウト、デリを開始したことで右上がりになっています。飲食業のプロから見たら合理的な判断をせざるを得ないとき、パーパスやコンセプトが明確なおかげでCX(顧客体験)のメディアとして重要な役割を忘れないように立ち位置の確認ができているんじゃないかなと思います。

パーパスドリブンでやっていかないと、利益が欲しいから合理的な方向に流れていきそうになるんです。でもこの店の元々の意義はなんですかとすぐに立ち止まって立ち位置を確認する、それがあってこの店舗は保たれているし、これからの新しい出口を見つけていくんだと思います。


青山:コロナで売り上げが落ちながら、どのようにやって生き残って行くのか、地元の人のために何かできるのか、など、パーパス起点で考えてすべき、しないべきといいながら進めましたね。短期的な利益にとらわれてしまうのは仕方がない部分もありますが、なんのためのお店なのかというのを常に中心に考え、皆さんがパーパスやコンセプトに寄せてくれているんだとつくづく思います。最後に今後の展望などお聞かせください。


代島さん:現在ご利用いただいているお客様を会員化していきます。そしてラカントブランドの新製品をいち早く体験できたり、会員限定メニューを告知したり、この店舗の体験の場としての役割を広げていきます。同時に5年目になる2023年以降のことを考えています。ここを旗艦店とし販売も含めた複数店舗を展開する可能性も探っていきます。



 

代島裕世パーパスインタビュー

代島 裕世

サラヤ株式会社 取締役 コミュニケーション本部本部長

早稲田大学第一文学部卒。塾講師、雑誌編集、ドキュメンタリー映画制作、タクシー運転手などを経験した後、1995年

サラヤ(株)入社。商品企画、広告宣伝、

戦略PRを担当。認定NPO法人ボルネオ

保全トラスト・ジャパン理事。


2010年から途上国の衛生環境化以前の取り組みとして東アフリカでSARAYA100万人の手洗いプロジェクト」、「SARAYA 病院で手の消毒100%プロジェクト」、「SafeMotherhood プロジェクト」を立ち上げた。また2018年からはカロリーゼロの自然派甘味料ラカントの主原料「羅漢果(らかんか)」の特続可能な原料調達を表現したコンセブトショッブ「神宮前らかん・果」の責任者を務めている。

 

神宮前 らかん・果

〒150-0001

東京都渋谷区神宮前3丁目7-8

プレノワール青山ビル

TEL:03-6447-1805


東京メトロ 外苑前駅 徒歩7分


info@lakan-ka.jp

https://lakan-ka.jp/






季節を味わう小皿料理のセットは

シグニチャーメニューでもある

「おばんざい」






砂糖不使用のミルクチョコレートを使用した低糖質ながら濃厚なチョコレートを味わえる、ギルティーフリーのドリンク「ショコラ・オ・レ」


抹茶、焙じ茶、アーモンド&オーツの

3種類それぞれHOTとICEをご用意。