パーパス・ブランディングの中心となる「パーパス」。
第5回 パーパス発見のワークの順番
SMOが考えるパーパスの構成要素は、主に以下の3つで成り立っている。
自社の強み
自社の情熱
市場、世の中からのニーズ
この3つが交わるところに、自社の存在理由がある。この部分を深掘りし、探り当てて言語化したものが「パーパス」となる。
これまでの記事で、「強み」「情熱」「ニーズ」を探ることについて述べてきた。今回は、どのような順で進めるべきかを説明しよう。クライアントとのディスカバリーのプロジェクトでは、左側(強み・情熱)から始まり、右側(顧客ニーズ)へ 次のような順序で作業を進める。
強み
情熱
顧客ニーズ
強みを探ることで、エンジンを始動させる
自分が働いている会社やブランドについて話すことが、簡単に始められるという理由から、まずは強みから始める。また、「強み」はより具体的であるのに対し、「情熱」は抽象的な要素が多いため、「強み」を起点をするほうがよい。つまり、この順序にすることで思考やブレインストーミングのエンジンを始動させるという目的がある。
市場性バイアスを排除する
左サイドが済んだら、次は右サイド、つまり顧客にフォーカスを移そう。ディスカバリープロジェクトを顧客サイドから始めないのは、市場主導の観点から思考やブレインストーミングを組み立ててしまう可能性があるからだ。また、左側から始めることで、「パーパスは内面から生まれる」という考え方にも合致し、企業やブランドそのものから始めることに意味がある。
両サイドを見直す
強み、情熱、ニーズを洗い出したら、次は、漏れを確認し、ブラッシュアップしよう。強みと情熱をレビューし、それと関連する、洗い出されていないニーズはあるのか?また、ニーズもレビューし、出したニーズに対して活かせる強みや関連する情熱はまだあるのかを確認しよう。このステップを終えると、強み、情熱、ニーズのリストが一旦完成となる。
次回は、「強み」「情熱」「顧客ニーズ」の重なりの見つけ方について見ていこう。
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