先月弊社が公開した東証プライム上場のパーパス策定企業ステートメント [PURPOSE SPATEMENT LIST 2023」。これらのパーパス・ステートメントを分析してみると、あらゆる視点で分類することができる。今回は、その中から「企業像」型のパーパスに注目し、紹介する。
割合としては少数派である「企業像」型のパーパス。まずは、実際の例をみてみよう。
三菱UFJフィナンシャル・グループ 世界が進むチカラになる。
USEN-NEXT HOLDINGS 「未来を今に近づけるソーシャルDXカンパニー」
燦ホールディングス シニア世代とそのご家族の人生によりそい、ささえるライフエンディングパートナー
ダイセキ環境ソリューション 限られた資源を活かして使う 環境を通じ社会に貢献する環境創造企業
アイ・エス・ビー 「少しの面倒を便利に」を行動指針に地元宮城から新たな価値を生み出し秘められた可能性を実現させ「お客様を笑顔にする企業No.1」になります
これら「企業像」型のパーパスは、その企業のなりたい姿を示すパーパスである。
通常、なりたい姿は、例えば、何かの分野でナンバーワンになることや、お客さんに一番選ばれる企業になることなど、「企業から見た視点」で策定されることが一般的である。
一方、上記の例では、企業中心の視点ではなく、顧客や世界に対してどんな影響を与えるか、その姿を示している。
世界、社会、人々にどのように良い影響を与えるかという点は、上記の事例だけでなく、今年リストに加わったステートメント全体に共通している。現代においての企業の存在意義は、利益の追求ではなく、世界、社会、人々によい影響をもたらすことであるべきだということを読み解くことができると言えよう。