今月のSMOチームメンバーコラムは、Operations Managerの高橋 苗が、自ら関わった同窓会プロジェクトについて、理念やパーパスの観点からお届けします。
こんにちは。SMOの高橋です。仕事ではなく私事ですが、去る3月に開催された大学の同窓会事業に携わり、1年以上にも及ぶプロジェクトがパーパスドリブンで皆を巻き込んでいくさまを体感しましたので、今回はこちらの同窓会プロジェクトを振り返ってレポートしたいと思います。
私の卒業した大学では、卒業25周年目の3月に大きなイベントが2つあります。1つは、大学が主催となり卒業25周年を迎えた卒業生が招待される、現役大学生の卒業式。そして、もう1つが、25年を迎えた卒業生自らが主催する、大同窓会です。
数年のコロナ禍を経て、幸運にも平常開催できる状態に戻りはしましたが、すっかり同級生とはご無沙汰になってしまっている…という人も少なくない中、大同窓会プロジェクトは1年以上前にスタートしました。
人脈と結束の強さで知られる同窓会組織ではありますが、実は卒業生のほとんどから、「寄付をたかられる」「関わりたくない面倒な会」というイメージを持たれており、敬遠している人が多いのが現状です。また、小・中・高と付属校があるため、「内部生のための内輪な会」と思われがちです。
そこで今回の大同窓会に向けて、まず据えられたのが、「さあ、きっかけよう。」というスローガンです。
同窓会という場が、懐かしい友人に会うだけの場所でなく、新たなつながりを生み出すきっかけをもたらすということ。そして、けっして内輪な会でなく、卒業生全員に向けて、新たなきっかけの場所として開かれた会であることを示すものです。
またテーマとして、「サステナブル」を打ち出しました。ここで言うサステナブルは、環境に優しいエコ的な取り組みの話だけでなく、卒業して25年経っても、これからも続く同窓のつながりやそこから生み出される効果、そして大学という学び舎がいつまでも繁栄していくことを指しています。
「さあ、きっかけよう。」と「サステナブル」をキーワードに、3月の大同窓会に向けて、初夏ごろから多くのイベントを開催し、SNSも活用して、しばらく音信不通だった友人とのつながりを少しずつ取り戻していきました。各イベントでは、サステナブルのテーマを忘れず、環境に配慮したケータリングサービスの選択や、ごみを増やさないよう同窓会記念として製作したエコ仕様のタンブラー活用などの取り組みもアピールしていきました。また、永く続く関係性というところでも、健康をいかに維持していくかについてのイベント開催や、「100年続く」ことをテーマにした某・大ヒット曲のアーティスト誘致にも成功し、同窓会で披露していただけることになりました!
大同窓会当日は、できるだけ多くの人が、新しいきっかけづくりができるように、大きめの札を用意し、アピールポイントや連絡先などを書き込んで、ぶらさげてもらいました。さらに同窓生の中から有志20名ほどの撮影隊が、参加者が札を掲げている写真を撮って、同窓会後でもつながりを作れるように、「きっかけようアルバム」と称して制作したものを、後日データで配布しました。個人的には、みな写真撮影に応じてくれるだろうか…と心配していたのですが、全くの杞憂でした。何百人にも及ぶ同窓生が皆、最高の笑顔で写っていた出来上がりは、感動ものでした。
卒業25年ともなると社会的にはかなりの地位を築いているメンバーも少なくないのですが、同窓会プロジェクトは、完全なボランティアで成り立っています。大企業の社長さんや、大病院のお医者さんなどが、地味な作業をこなしてくれるのもまた面白いもの。有志で成り立つこのプロジェクトで、さすがに「パーパス」は策定していないのですが、関わるメンバー、参加する同窓生、今回おそらく皆にその趣旨はじゅうぶんに伝わっていたのではないかと思っています。
同窓会のページに、何のためにやるのか?を見事に現したくだりがありましたので、こちらを当プロジェクトのパーパスと捉え、その紹介で締めくくりたいと思います。
「25年前、あの場所で共に学んだ繋がりが、
自分や、社会や、地球の持続可能な未来に向けて
新しい何かを一緒に生み出すために。
これからの時代を切り拓く後輩学生とともに
さあ、きっかけよう。」
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