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企業理念のアナトミー

組織が企業理念を改訂するにあたって、まずその「フレームワーク(体系)」をどうするのか、ということが議論になるでしょう。
ミッション、ビジョン、バリュー(MVV)で良いのか?
パーパスを追加し、パーパス、ミッション、ビジョン、バリューズ(PMVV)とするのか。
シンプルに、パーパスとバリューズだけにするべきなのか?
この記事では、SMOが行ってきた研究や、過去に多くのクライアントの理念についてフレームワーク更新をお手伝いした経験上学んだことから、このフレームワークについて深堀りして、お伝えしていきます。
理念について語るとき、数多くの用語が存在します。以下はその一部です。
パーパス
ミッション(使命)
ビジョン
価値観
信念
理念
ウェイ(やり方)
創業の精神
これらは、それぞれの組織で異なる意味を持っています。理念の要素を分解するには、これらの理念の要素を表す共通用語が必要です。混乱を避けるため、共通のラベルは使用せずに、それぞれの意味によって要素を参照することにします。
すべての理念のフレームワークは、以下の要素の一部または全部を備えています:
WHY なぜその会社は存在するのか?
未来のイメージ どのような社会/世界/未来を作りたいのか?
未来の私たちの姿 どのような組織になりたいのか?
実際にしていること 上記を実現するために、何をするのか?
信じているもの 大切な考え方、原則、信念は何か?
行動や立ち振る舞いのガイド どのように行動し、振る舞えばよいか
原点 築いてきた歴史や伝統の中で、重要な考え方
ポイントの繰り返しになりますが、組織はこれらの要素をすべて持っているかもしれないし、そうでないかもしれません。どの要素を理念に取り入れるべきかは、企業の成長段階や環境、コンテキストなどによって異なります。
理念の改訂の際には、構造やフレームワークを決めることよりもまず、組織が必要とする理念の要素を理解することが先です。それによって、フレームワークのあり方を決定していくことが必要です。取り入れるべき要素が決まったら、次にこれらの要素にどのような名前をつけるかを決める作業に進みます。
理念の改訂の際には、構造やフレームワークを決めることよりもまず、組織が必要とする理念の要素を理解することが先です。
WHYをミッションと名付ける企業もあれば、パーパスと名付ける企業もあります。その呼び名は大して重要ではありません。これらの要素をどう呼ぶかよりも、重要なのは、まずどんな要素が必要かを理解することなのです。
私たちSMOでは、あらゆる理念のフレームワークにはWHYが必要だと考えており、このWHYを「パーパス」と呼んでいます。
この内容が、貴社の企業理念のフレームワークの再設計に取り組むヒントになれば幸いです。