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執筆者の写真smo inc

SMO Forecast /ハイパーローカルな旅

こんにちは。SMOチームメンバーの榎並です。

先月からはじまったSMO Forecast では、消費者にまつわるトレンドフォーキャストから、未来の兆しになるようなトピックスをピックアップしてご紹介していきます。


Photo Credit: Rissai Valley, a Ritz-Carlton Reserve


さて、みなさん今年の夏休みのご予定はもう決められましたか?

先日、円相場は1ドル160円後半を記録するなど円安がますます加速し、なかなか海外旅行に行くにはお財布事情が心配という方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、今回は「ハイパーローカルな旅」というトピックを取りあげます。気候変動や、世界的な物価高、地政学的な緊張が、超ローカル旅の台頭を後押ししているという内容です。ここ数年は、パンデミックを経て、新しい目的地やこれまで以上にゆっくり過ごす旅を求めて、国内での文化的な観光を選ぶ人が増加傾向にあります。2024年は本格的な旅行需要の高まりもあることから、新しい旅行嗜好や、涼しい気候の土地、あまり知られていない目的地、代替の旅行手段、地元の遺産や文化に根ざした手頃な贅沢、旅行者とのタッチポイントづくりが重要になってきます。

 


ハイパーローカルな旅を選ぶ背景


・Booking.comの調査によると、気候変動が2024年の世界の旅行者51%の休暇計画に影響を及ぼし、そのうち56%は暑さから逃れるために気温の低い旅行先を求める。

・超ローカルな旅行はオーバーツーリズム問題にも関連しており、欧州のいくつかの都市では2024年に観光税を引き上げ、対策を打ち出している。

・Z世代とミレ二アル世代は本物の体験を追い求め、それは彼らのサステナビリティへの意欲とも合致する。

・中国では、国際ビザをめぐる課題、経済的圧力、文化的復興がローカル旅への関心を高め国内観光者数が60億人を超えると中国メディアは予想している。

 

このような背景をもとに興味深い取り組みを行っている事例を3つシェアします。

 

 

デュープカルチャーに傾倒する 

※デュープ=Dupe(代替えの)


昨年、ホスピタリティ・グループのエニスモアは新しい目的地にチャレンジした会員に報酬を与える会員プログラム「Dis-loyalty」を開始。

人気が高い場所と同じように豊かな体験を提供する代替地や、過小評価されている場所にスポットを当て、この地での特別な体験を、手頃な贅沢としてデザインしている。

 

Photo Credit:「ENNISMORE



ゆっくりと、マインドフルに、没入型の旅行を楽しむ提案


オーストラリアの自動車保険会社NRMAは、キャラバンドライバーに向けて30の小さな町を迂回させる旅行ネットワーク「Sloways」を構築。

提案されたルートはオンラインマップに組み込まれ、ハイウェイの喧騒から離れ、よりリラックスした旅の体験を提案した。


Photo Credit::「Sloways」




文化的な誇りの高まりを活用し、裏庭探検を模索する

 

地元の遺産に対する文化的評価の高まりは、特にアジア太平洋地域において顕著で、地元の隠れた魅力や地域特有の風習を紹介するコンテンツが多く制作されている。


中国のグリッドコーヒーは雲南地方のコーヒー豆にスポットを当てた雲南スタイルのマーケットを開催。雲南省の神話や風景、文化を描いた作品を展示するなど、自国の文化遺産やアイデンティティを学びたいというZ世代にアピールした。中国では積極的な国内旅行も奨励されており、これまで見過ごされていた文化もフォーカスする動きが目立つ。  Photo Credit::ChinaTours「Old Yuanyang」



 

これから夏のショートトリップを考える方、今年はいつもと違った地元旅やリサーチ方法で探してみるのも新しい発見があるかもしれません。既に連日の猛暑ですので、くれぐれもみなさまご自愛ください。

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