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3分でわかる、パーパスドリブン経営のキホン

更新日:1月30日

2008年、リーマン・ブラザーズの破綻が「リーマン・ショック」を引き起こし、資本主義の崩壊ともいえる一大事が世界に広がりました。この出来事をきっかけに、経済危機が起こり、経営環境もますます不確実で、変化の激しいものになりました。


この混乱の中で、企業とブランドにとって致命的な変化が生じました。人々の感情が変化し、一つの大きな考えが生まれたのです。


それは、企業は悪だということ。


そして、これに加えて、"メガ・トレンド"とよばれる世界の大きな変化の流れが重なり、経営環境がもっと複雑になりました。テクノロジーは凄まじいスピードで進化し、社会を変革していきます。今の世代、そして次の世代は、これまでの世代よりも、環境問題と社会問題を意識するようになりました。例えば、人権の問題。これは、世界的に価値観が大きく変化していることを象徴しているとも言えます。


企業にとっては、生き残りをかけた大変な時代です。金融危機、戦争、人種差別のような社会問題、環境問題、自然災害、パンデミックなど、企業はあらゆる問題に直面しています。外部の変化と圧力がものすごく激しくぶつかり合い、経営者にとっては、まさに暗闇の中の嵐ともいうべき難局です。



今までとは違うビジネスの考え方


その中で、今までとは違うビジネスの考え方が、続々と出始めました。


  • 「企業の役割」というのは、利益追求だけでなく、社会、地球環境への貢献も同時に重要である

  • 「企業価値」とは、本物かつ高い次元の「社会的存在意義」を有することが重視される

  • 環境、多様性、社会、ウェルネスといった、意義のある仕事が重視される


これらの観点については、次に挙げる世界中のリーダー達も、同様の考えを持っています。


「企業にパーパスがなければ、長期的な成長は持続できない。」

ラリー・フィンク(世界最大の資産管理会社 ブラックロック社のCEO)


「今日、僕は「パーパス」について話します。しかし”自分のパーパスを見つけなさい”というようなよくある卒業式スピーチをしたいわけではありません。僕らミレニアル世代は、そんなことは本能的にやっているはずです。そうじゃなくて、今日する話は「自分のパーパスを見つけるだけでは不十分だ」ということです。僕らの世代にとっての課題は、「誰もが人生の中でパーパスを持てるような世界を創り出すこと」なのです。」

マーク・ザッカーバーグ(Facebook (現在のMeta) CEO)


「マーケティングの4Pに新しいPを追加しました。私が追加した5つ目のPは「Purpose」です。」

フィリップ・コトラー (マーケティング分野の権威)


投資家に非常に影響力のある経営者、働くミレニアル世代のロールモデル、消費者の領域と一番距離が近いマーケティング分野の権威。彼ら全てが、今後の企業にはパーパスが重要であるという共通認識を抱いています。


これが示すのは、企業を取り巻く関係者が、パーパスを重視するという価値観へと変化しているということです。



パーパスとは?


では、そもそも、パーパスは何なのでしょうか。


共通認識としての定義をしましょう。意味は主に以下の3つ。



すでにご説明したように、パーパスが重要視されている中で、当然、企業もパーパスを取り入れる動きがたくさんあります。近年、海外では、パーパスを取り入れた経営を行う企業が次々と出てきています。外資系企業だけでなく、近年では日本企業もパーパスの導入が増えてきました。



ソニーが見せたパーパス経営の真髄


その代表例となるのが、ソニーです。2019年、ソニーは新たなパーパスを策定し、公表しました。


「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」


ソニーはこのパーパスを自社の全体に広め、経営の基盤としました。そしてこのパーパスを軸にして、様々な意思決定や判断をしています。


例えば、事業を売却する際に、彼らの判断基準として、以下の二つがあります。

  • ソニーならではの強みを活かせるか

  • ソニーのパーパスにある「感動」に直接繋がるか


テレビ事業とスマートフォン事業は、直接的に感動を提供する事業であるため、残す判断をしました。一方、パソコン事業に関しては、世間にとってPCは仕事道具の位置付けであると考え、感動の観点から見て、パソコン事業は売却することにしました。電池事業においても、ソニーのブランド力が活きないことと、直接的な感動につながらない事業のため、売却することにしました。


こういった方法でソニーは、パーパスを軸に、事業売却やその他の多くの意思決定を行い、実際の行動との一体化を図っています。


またソニーは、社外の消費者を対象に、パーパスを基軸とした商品開発とコミュニケーションを推進しているとも語っています。


多くのソニーの商品やコンテンツを見ると、統一感があります。パーパスにある「クリエイティビティ」「テクノロジー」「感動」が表現されているからです。パーパスを中心に商品を開発し、マーケティングを行えば、自社独特の、一貫性を持つ体験とブランドイメージを築くことが可能になります。それは結果的に、他社との差別化に繋がります。


このように、パーパスを軸に持つと、パーパス一つで様々な判断をして、課題を解決していくことができます。社内では、意思決定と行動が一体化します。社外では、差別化につながります。この仕組みこそが「パーパス経営」といいます。



パーパスというムーブメント


パーパス経営にシフトしたソニーにつづいて、日本の数多くの企業も続々とパーパスの導入を始めました。


世界中のリーダーとビジネスの権威、海外の企業から、日本の企業まで。これはまさに1つの大きなムーブメントと言えるでしょう。最後に、このムーブメントの種の一つを紹介しましょう。


それは、2008年、リーマン・ショックが起こってから1ヶ月後の話です。P&Gの元グローバル・マーケティング・オフィサーのジム・ステンゲルが全米マーケターの集いで、引退スピーチをしました。彼自身がキャリアを通じて学んだ最も重要な教訓を伝えました。それがこのメッセージです。


「パーパスこそが全てを変えるものです。前進のためには、パーパスが何よりも重要なのです。」



 


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