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執筆者の写真smo inc

パーパス志向の化粧品ブランド「Thrive Causemetics」が示す成功の指標

更新日:2月13日



Thrive Causemeticsは、ビーガン化粧品を販売する米国の消費者直販化粧品会社である。同社は、2014年にKarissa Bodnarが、すべての人が自信に満ちた人生を送れるよう力を与え、夢の達成を諦めることのないよう設立された。Thrive Causemeticsの特徴は、製品が売れるたびに寄付をするビジネスモデルだ。Bodnarは、創業時に、顧客が関心を寄せる活動や慈善団体に10億ドルを寄付するという高い目標を掲げた。今までに、同社は創業以来1億2500万ドル相当の製品を寄付している。


同社の製品、そしてそのマーケティング戦略もまた、ソーシャルインパクト中心となっている。世界をより良くするために、製品をヴィーガン、100%クルーエルティ・フリー(動物実験などで動物が犠牲にならない取り組み)に。さらに、発売記念イベントなどの際も、コスメ系の企業でありがちな、エキゾチックな場所での豪華なものでなく、非営利団体の本部などで開催することにしている。


10年前の設立以来、彼らは急成長を遂げてきた。同社のアイコン製品であるリキッド・ラッシュ・エクステンション・マスカラは、5秒に1本売れる大ヒット商品となり、SNS上のフォロワー数は、ロレアルUSAのような老舗大手化粧品会社よりも多い数を誇っている。買収のオファーもあったが、Bodnarは、10億ドルの寄付目標達成のために、買収のオファーを断っているという。



パーパス型ブランドを測る指標


ビジネスの上で、収益性、売上成長、価値あるブランドをいかに継続させるか…・・こうした従来型の目標、およびそれらを指標とすることは、企業が生き残り、成長資金を得て財政的に繁栄するには不可欠だ。しかし、パーパス型ブランドの場合は、成功を測るにおいて、こうした従来型の指標のみで測るべきなのだろうか?


Thrive Causemeticsのようなパーパスドリブンなブランドは、自分達のパーパス実現のための独自の測定指標を確立している。財務的な業績評価指標が経済エンジンを動かす一方で、パーパス型ブランドは、そのパーパスがもたらすインパクトに直接結びついた指標で測らないといけない。Thrive Causemeticsの場合、10億ドルの寄付額は、顧客だけでなく、困っている人々が自信を持って生活できるように支援するための重要な指標である。このようなパーパスに結びついた重要な指標がないと、企業は短期的な金銭的利益ばかりを求めて近視眼的になりがちである。



パーパスドリブンブランド構築のための重要なポイント


パーパスドリブンなブランドを開発する企業にとって、この事例から得られる重要なことは、財務上の重要業績評価指標 (KPI)とパーパス実現指標(Key Purpose Realization Indicator (KPRI))の両方を見ることだ。KPRIを持つことで、パーパスの実現に向けたコミットメントを社内に示し、パーパスの実現における組織の役割を見失わないようにすることができる。




 

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