今月より、SMOチームメンバーが、月替わりでコラムを担当することになりました。
パーパスフルなもの、コト、最新のトレンド情報、旅のレポートなど、未来のタネになりそうな小ネタをお届けします。
初回となる今回は、SMOアートディレクターの岩田真由子が、初夏に訪れたNYから「食」をテーマにレポート。みなさんを旅にいざないます。
SMOの岩田です。
この夏は久しぶりに海外に出られた方も多かったと思います。
私も6月に初夏のNYに行ってきました。NYは、以前住んでいたこともあり、馴染みと懐かしさがありながらも、いつ行っても新しい刺激と発見があります。
ただ、NYの物価高にチップ制度、円安が加わり、全て高かった…。ですが、負けじと街歩きと食い倒れで楽しみました。
話したいことは色々ありますが、今回は旅でも一食入魂の私が、おすすめしたいNYの食スポットを3つご紹介できればと思います。
① これぞ食のエンタメ!NY最古デリ「Katz' Delicatessen」
アフターコロナで活気が戻ったと言っても、ここ数年で閉業してしまったお店は数多く、お気に入りでグーグルマップにピンしていたお店も「閉業」という悲しいお知らせを目にするところも多かったです。
そんな中、今回久々に訪れたのは、1888年創業でパストラミサンドが有名な、言わずと知れた「Katz’ Delicatessen」。
コロナにも負けず、堂々とローワーイーストの重鎮として昔ながらの店構え、店の中の肉を切る男達がせっせと仕事する長いカウンターもそのままに、鎮座していました。
久々過ぎて、どういうオペレーションか迷ってしまいますが、とりあえず、
前の人に倣って並ぶ
→入口でチケットをもらい、それを片手に良さげなブッチャーさんの前に並ぶ
→オーダー、そこで切りたてのパストラミを一口お味見
→あっという間にこれでもかと分厚いパストラミサンドが出来上がり
→もちろん、浅漬けと古漬けのでっかいピクルスも忘れずに
→チップがこれ見よがしに溢れるカップに自分のチップも入れたよとアピールしつつ、
→トレイを持って好きな席でいただく。
テーブル席は観光客でごった返し、食器回収係がワゴンで回っていて次から次へとお客さんが回転していく。
昔から変わらないやり方ですが、なんかシステマテックで職人気質な、最高の食エンタメですね。もちろん、変わらぬ味も最高で、マスタードが効いた柔らかいパストラミを頬張る幸せを噛みしめました。パストラミサンド25ドル。労働者の味方が今や高級サンド?!ですが、ここはこれから10年後20年後もNYの味として変わらず在って欲しい場所です。
Katz' Delicatessen
205 East Houston Street New York City, 10002
② トレンドスポットで非日常ブランチ体験「RH Rooftop Restaurant」
ミートパッキングエリアは、昔は行っちゃいけないヤバイ場所でしたが、今や最もヒップなエリアに。グーグル本社前にはスターバックス・リザーブ・ロースタリーもできて、リトルアイランドにチェルシーマーケット、ギャラリー・ミュージアムまで、マンハッタンで最もホットな場所として賑わっています。そこの目玉スポットにもなっているのが、「RH Rooftop Restaurant」。
こちらはRHという高級家具のショールームとして一棟建っているのですが、ここのルーフトップが気持ちの良いレストランになっていて、ブランチやランチで観光客に大人気の予約必須のスポットになっています。屋内外の広い優雅なテラス席にRHの家具が使われていて、RHのラグジュアリーな世界観を体感できる場所。RHの家具はアメリカの豪邸にフィットするような家具達ですが、庶民でもそのセレブな世界観にどっぷり浸れるという、まさに非日常の体験です。ここのハンバーガーは、王道シンプルなんですが、全米No.1ハンバーガーと言われるシカゴのお店のシェフが監修しているので、美味しいです。また、観光的な場所が苦手な方は、近くにRH GUESTHOUSEがあり、ここはもっと落ち着いた雰囲気でゆっくり食事を楽しむような空間になっています。
RH Rooftop Restaurant
9 9th Ave
New York, NY 10014
③ ジャン・ジョルジュが手がける最新食のデパート「Tin Buiding」
イーストリバー沿いのサウスストリートシーポート、ブルックリンブリッジの麓に2022年8月にオープンしたTin Buildingは、ジャン・ジョルジュによる食のデスティネーション。生鮮などのグロッサリーから、デリや食材、花屋、スイーツショップ、レストラン、カフェなどのコンプレックスで、NYにはもう無くなってしまったDean & Delucaを彷彿とさせるようなハイクオリティのフードマーケットです。ジャン・ジョルジュらしく、フレンチテイストが散りばめられていて、その場で食べられるクレープやジェラートなどのスイーツも充実しています。昔魚市場だった歴史的な建物を見事に蘇らせているところもNYらしく素敵です。ここのオリジナルグッズもセンス良く可愛く、ついついお土産に買ってしまいました。観光客にも地元の人たちにも愛される場所になりそうです。
Tin Building by Jean-Georges
96 South St,
New York, NY 10038
その他、ここでは語りきれない最新スポットも。
Saks Fifth Avenueの最上階は2層で素敵なレストラン空間にリノベーションされていました。ここもインテリアデザインに凝っていて、お料理のクオリティも高く、買い物の合間にゆっくりできるNYマダム達の憩いの場になっていました。
また、郊外に足をのばして、念願の「Blue Hill At Stone Barns」にも行けました。今回絶対に行くと決めて、1ヶ月前からオンラインでの予約開始と同時にウェイティングリストに入れてやっと予約ができました。広大な敷地の農園の中に併設されたここでの食体験は、まるでおとぎの世界にいるような夢心地の素晴らしい体験でした。
NYは、もう秋の気配でしょう。
ファッションウィークで盛り上がり、これからオペラやバレエのシーズンに突入。紅葉の公園や、秋のNYも素敵です。NYは大好きな街の一つとして、これからも次回もどんな新しいことが起きているか楽しみにウォッチしていきたいと思っています。
(SMO 岩田 真由子)
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