ブランディングの基礎についての本連載(第一回、第二回)では、SMOのパーパス・コンサルタント、ジャスティン・リーが、ブランドとは何か、ブランディングとは何か、そして、ブランディングとパーパスとの関係を解説します。
第三回となる今回は、強いブランドとは何かを解説します。
強いブランドとは
毎年9月に新型iPhoneが発売される度に、世界中のApple Storeで長い行列がつくられます。この現象から、Apple iPhoneのブランド力に関して、二つの重要な考察があります。
製品購入のために長時間列に並ぶほど熱心なファンが多く存在します。これらのファンは、iPhoneに対して高い愛着を抱いており、そのブランドへの忠誠心(ロイヤルティ)が非常に高いことがわかります。
iPhoneのファンは全世界に広がっています。認知度や存在感について、マーケティングやブランディングの分野では「リーチ」と呼ばれ、iPhoneは高いリーチを獲得していることが分かります。
強いブランドの2つの特徴
この二つの要素、つまり「高いロイヤルティ」と「高いリーチ」は、強いブランドが持つ二つの重要な特徴です。この概念を表に表現すると下記のようになります。
横軸では、「リーチ」を示しています。狙っている市場において、そのブランドを知る人が多ければ多いほど、ブランド強化に寄与します。
縦軸では、「ロイヤリティ」を示しています。ブランドを知る人々の中で、そのブランドに対する愛着度が高ければ高いほど、ブランドの強さも増すとされています。
この表において、強いブランドほど右上に位置することになります。
まとめ:ブランドを評価する2つの質問
まとめると、「ロイヤリティ」と「リーチ」の観点から、強いブランドを評価するために二つの重要な質問があります。
そのブランドをどれだけの人が知っているか?
その人々がそのブランドにどの程度の愛着を感じているか?
これらの質問は、あらゆるブランドを評価する上で重要な指標となります。
「ブランディングの基礎」